とーと通信

50代後半の父親が息子に語るブログです。よろしければご覧になってください。

隗よりはじめよ(かいよりはじめよ)〜1

君に話を始めるのに、なにから始めようか考えた。

とーとが好きなのは昔の中国の話だ。

故事成語には、今では流行らないような、かび臭いと思われる話の中に、思わぬ新しい発見があったりする。

初めて出会った時に感じたこと。人生を重ねて後から感じること。どちらがすごいというわけではなく、人それぞれの経験が、それぞれの思いを持つのだろうと思う。

 

で、まずはじめは、「隗よりはじめよ」から始めようと思う。

つまらないシャレなので笑わなくていいよ。

 

「まず、隗(カイ)より始めよ」

とても有名な故事成語だよね。

手の届くところから始めましょう。みたいな意味で説明されることが多い。

 

王様が敵の国に復讐を考えた。自分の国を強くするために郭隗(カクカイ)という 人に相談したところ、その答えは「国を強くするなら、人材登用が重要です。そのために、まず、私を重く用いてください」というものだった。

 

彼は自分の意見を説明する。

千里の馬(1日に千里を走ると例えられるすごい馬)を千金で買ってくるように主人に頼まれた男が、死んでしまった千里の馬の骨を、五百金で買ってきた。

怒る主人に男は説明する。死んだ馬の骨でさえ高値で買い取ってくれるという噂がたてば、きっと、生きている名馬ならもっと高く買ってくれるはずだと馬をを売りにくる人が現れるはずだと。

男の言ったとおり、主人は間もなく何頭もの名馬を手に入れることができた。

 

郭隗は言う。「あの郭隗みたいな者でさえ、王様は重く用いている。私は、郭隗より才能があるから、もっと重く用いてくれるはずだ。そう思って優秀な人材が集まってくるはずです」

 

王様は、その言葉を受け入れて、郭隗を自分の先生としてを重く用いたところ、その言葉通り、優れた人材を得て、敵の国に復讐をはかり、その望みを遂げることができた。

 

そういう話だよね。

説明は以上。知ってる人は多いと思う。これについて、とーとの思うことを次回に話すことにするよ。

 

きょうは、このへんで。