完璧(かんぺき)〜2
とーとです。
ヨガもどきを続けてきて、夜も早めに寝るように心がけてきましたが、どうにもいけない。
一度に複数の仕事を片付けなくてはならないとなると、かなりイライラしてしまいます。
片付いてしまえば、なんということはないのだけれど。
追われて、焦るのが、自分でもいやです。
そうではなくても、愚痴が増え、職場の空気を悪くしているのではないかと思うようになりました。
前の仕事をやむをえずリタイヤすることにした時に、
「これからは、明るく楽しく生きていこう」
そう決めたのですが、流れに飲まれ、いつのまにかその志を忘れてしまっていました。
過剰に周囲に気を使うのもよくないですが、自分が雰囲気を悪くして迷惑かけるのもよくないですね。
もう一度、
「明るく 楽しく」
そう、自分に言い聞かせて過ごすようにはしています。
さて、「完璧(かんぺき)」
前回話した「和氏の璧(かしのへき)」は、「楚(そ)」の国から、「趙(ちょう)」の国へと持ち主が変わった。
どうして、持ち主が変わったのか。このへんの事情ははっきりしない。
宮城谷昌光先生は、その小説の中で一つの解釈を示しているので、関心があったら著書を読んでみてね。
その話を聞きつけた、隣国の「秦(しん)」の王様は「和氏の璧」が欲しくなった。
単純に欲しくなったのか、ほかに政治的な意図があったか、考えると、歴史が好きな人はそれなりに楽しいと思うけれど話を進める。
「秦(しん)」の王様は、「趙(ちょう)」の王様に、
「『和氏の璧(かしのへき)』と『15の城』を交換しよう」
と持ちかけた。
中国では、城といえば城壁で囲まれた一つの町を指す。
都市を15譲るから代わりに璧をよこせということだ。
ちなみに、このことから、「和氏の璧(かしのへき)」は別名を「連城の璧(れんじょうのへき)」とも言われるようになったみたいだ。
「趙(ちょう)」も大きな国のひとつではあったが、「秦(しん)」はそれを上回る超大国だった。
半分は脅しのような要求を受けた。
璧を渡すのを拒めば、それを口実に攻撃を受けて、滅ぼされてしまうかもしれない。
しかし、いくら価値のある宝物とはいえ、璧ひとつで、15もの城(都市)を譲るというのも本当かどうか疑わしい。
そのまま、璧だけを渡して、城がもらえないということになれば、「趙(ちょう)」としては、周りに笑われる。いや、笑い事ではなく、「秦(しん)」に服従したものとみなされ、独立を保てない危機に立たされることにもなりかねない。
「趙(ちょう)」の国での会議は続いた。
まず、城と璧を交換するのはやむをえないとして、もし、「秦(しん)」が、約束を破って、城を譲らないとなったら、要求を蹴って、璧を持ち帰らなくてはならない。
国のために命を惜しまないという家来はいたが、問題は、この難しいことをやってのけるだけの能力があるかどうかということだった。
このため、使者の人選は難航した。
ここで現れるのが
「藺相如(りんしょうじょ)」
という男である。
なるべく固有名詞は使わないようにしたいけど、この人の名前を出さないと今後の話が進められない。
話は次回に持ち越す。
だいぶもったいぶっているけれど、史実を語るというのも、なかなかたいへんなのよ。
そんなわけで、今日はここまで。