完璧(かんぺき)〜1
とーとです。
いろいろと、決断をしなければならないことがありました。
というか、もう、そうするしかなかったのですけれどね。
しかし、決めても(決まっても)不安です。
「ゆるめる」
のが、ヨガの本の教えですが、いつのまにか、奥歯をかみしめている自分に気づきました。
仕事を半日お休みして、お寺にお参りし、裏山を登り汗をかいてみました。
もっと、力がほしいと思います。
強い気力がほしいと思います。
明晰な頭脳がほしいと思います。
頑健な体がほしいと思います。
すごい強運がほしいと思います。
家族を守れる力が欲しいです。
まあ、なるようにしかならないです。
苦しいことを、無理してやっても、幸せにはなれないという教えもあるようです。
さて、「完璧(かんぺき)」
これは、故事成語ではないと思ってる人もいると思う。
「perfectってことでしょ!」
しかし、この言葉の成り立ちにも物語がある。
まず「璧(へき)」ってなにか?
昔の中国の宝石みたいなもの。
翡翠(ひすい)でできた真ん中に穴の空いた円盤みたいな形をしている。
とても価値がある装飾品だった。
なかでも、「和氏の璧(かしのへき)」というとりわけ有名な宝物があった。
この由来から話そうか。
中国の戦国時代は、戦国の七雄(せんごくのしちゆう)と呼ばれる国が争う時代だった。
「秦(しん)」「趙(ちょう)」「魏(ぎ)」「韓(かん)」「楚(そ)」「燕(えん)」「斉(せい)」
我ながら、よく思い出せたなあ。物忘れがひどくなったのに、昔おぼえたことは、忘れないもんだ。
君は、別に覚える必要はないよ。
完璧(かんぺき)には、このうちの、
「楚(そ)」「趙(ちょう)」「秦(しん)」
の3か国が関係する。
「和氏の璧(かしのへき)」は、「楚(そ)」の国で生まれた。
卞和(べんか)という人がいた。
この人は、山の中で、璧(へき)の原石を見つけた。
これを楚(そ)の王様に献上した。
王様が、詳しい者に鑑定させたところ、価値のない石だとの回答だったので、怒って、この人の右足を切ってしまった。
この王様が亡くなり、王様の代が代わったところで、再び、同じ石を献上したが、やはり価値がないということで、左足を切られてしまった。
さらに次の王様が即位した。
卞和(べんか)は、石を抱き続けて、三日三晩泣き続けた。
新しい王様が、その話を聞いて、試しに原石を磨かせたところ、素晴らしい宝石になった。
新しい王様は、今までのことを詫びて、璧(へき)に原石の発見者の名前をつけて「和氏の璧(かしのへき)」と呼ぶことになったという。
その名は高まり、素晴らしい璧(へき)の代表とも言われるようになったようだ。
それ以来、この璧(へき)は、「楚(そ)」の国の宝物として、大切に保管されてきた。
それが、趙(ちょう)という国に渡ることから、物語が生まれていく。
それは、次回にするとして、卞和(べんか)という人の執念のすごさには、驚くね。
三代の王さまに自分の正しさを主張し続け、両足を切られてもあきらめなかった。
また、試しもしないで結論を出してしまったことについても、戒めになるね。
専門家と呼ばれる人も、見誤ることもある。
最近はずいぶんと正確にはなってきたが、専門家が出す天気予報も外れることがあるね。
予知の可能性と、限界を知っている人が、真の専門家なのかもしれないね。
ただ、結論を出さないといけない時に、曖昧な見解を出すと、信用に傷つくから難しいことが多いと思うけど。決められないのも困るしね。難しいね。
定説も次々と変わって行く。
お肉なんて食べない方がいいのか、かえって食べないとよくないのか?
どっちなんだろう。
まだまだ、どんどん変わってゆくのだろうな。
それだけ一生懸命に研究している人がいるということで望ましいことではあるのだろうけど。
ついてゆくのが大変な時代になった。
さてさて、とにかく続きは次回。
今日はここまで。