とーと通信

50代後半の父親が息子に語るブログです。よろしければご覧になってください。

宋襄の仁(そうじょうのじん)〜2

とーとです。今日も生きてました。

 

前回のもったいぶった話の続きをするよ。

とーとが、この故事成語の認識が変わったのは

「華栄の丘」宮城谷昌光

という本を読んでからなんだ。

宮城谷先生の初期の頃の作品が大好きで、他にも、色々な著書を、繰り返し読んだんだよ。そして、昔の時代の人の感覚が、後の時代とでは全く異なることを感じた。また、逆説的になるけれど、その古い時代の感覚が、貴重で、今生きることへのヒントになるようにも感じた。

この本は、その戦争のことについて、直接語ってるわけではない。それから後の時代のその国の大臣のお話だ。しかし、「宋(そう)」という国の特殊な事情がよくわかり、とーとの考え方は、大きな影響をうけたんだよね。

君は興味ないかもしれないので、無理に読まなくていいよ。でも話に飽きずににつきあってね、

 

王様は、敵が川を渡ってから戦争をはじめた。

この「宋」という国は、先に王朝を開いた「商(しょう)」という国が滅んだ後、その遺民が建国した国。だから、礼儀ということを大変重んじていた。その国の存在するポリシーがそこにあったのだと思う。

だから、王様が「礼を欠く」と感じた行為は、その国の全体を通じる思想であったはずだ。なんでもありで戦争したのでは、勝っても意味がないと感じたのだろうと思う。

もしかしたら、自国の人たちの支持を失う可能性だってあったかもしれない。

 

戦争という愚かな行為にも昔はルールがあった。それを平気で破ったものが勝者になったりする。

源義経も、船の戦いで、タブーだった非戦闘員の漕ぎ手を攻撃するという行為で平家を滅ぼした。

現代、化学兵器を使ったからと言ってミサイルを撃ち、それで民間人が亡くなったと言って報復する。そんな私たちに、昔の王様のことが笑えるのだろうか。

 

それにしても、成功することは大切だ。ただ、自分のポリシーに反して、後ろめたい思いをしてまでうまくいっても後味よくないよね。

本当の成功とは、自分の信条に沿った上で行ったことが、目的を達成できた時に、言えることかもしれない。価値観はそれぞれだ。

 

ただ、あまり、成功ということを難しく考えない方がいいんだろうなあ。

気楽に、心のままやってうまく行ったらいちばんいいよね。

 

もう少し、続きを語りたいけど少し疲れた。

 

とにかく、今日はここまで。