とーと通信

50代後半の父親が息子に語るブログです。よろしければご覧になってください。

三人成虎(さんにんとらをなす)〜1

とーとです。

 

ひさしぶりに早く帰ってきて、下書きしてます。

 

暖冬とは、冬が寒くないのではなく、冬の平均気温が高いという意味で、暖かい日が多いけど、寒い日はいつもの冬と同じように寒いのだと、今日、テレビで初めて知りました。

やはり、冬は冬なのですねえ。

食べ物は腐らないし、庭の雑草も生えてこないし、ゴキブリも蚊も出没しないという意味では、いい季節なのかなあ。

 

さて、今回のお題は、「三人市虎をなす(さんにんしこをなす)」

 

また、ある国のお話。

 

王様の息子が、他の国に人質として送られることになった。

それに付き添っていく家来は、王様の信頼の厚い人が選ばれた。

 

このケースではどうだったかわからないけど、昔の中国で人質に出されるというのは、必ずしも悲惨な場合ばかりではなかったようだ。友好の印の意味もあったみたい。

自分の国の王様が亡くなった時、預けられていた国の援助で王様の位につけてもらった事例も多い。

 

さて、付き添いに選ばれた家来が王様に言った。

 

「ひとりの人が、市場に虎が出ました!」と言ったら王様はそれを信じますか?」

 

「ありえないことを信じるわけがない」

 

「では、二人の人が、同じように「市場に虎が出ました!」と言ったら信じますか?」

 

「やはり信じないだろう」

 

「では、三人の人が同じように言ったら王様は信じるでしょうか?」

 

「そうなれば、信じるだろうな」

 

家来は続ける。

 

「そもそも、市場に虎が出るというのはありえないことです。

   しかし、三人の人間が同じことを言い立てたら、市場に虎が出たことになるのです。

    私は、この国をはなれて、遠い国へ出ますが、それは、市場より遥か遠いところです。

    そして、私が国を出てから、私のことを、いろいろ悪く言う人は、三人がどころではないでしょう。

    どうか、多くの人が言ったからと言って、事実でないことを信じないでください」

 

そうして、家来は旅立ったが、予想通り、この家来を悪く言う人がたくさんあらわれた。

 

とうとう、この王様は、信頼していた家来を疑い、王様の息子はその後帰国できたが、家来は帰ることができなかった。

 

同じような故事成語

「曹参人を殺す(そうしんひとをころす)」というのがある。

 

孔子(こうし)の弟子の中でも、「孝(こう)」に重きを置いていたのが曹子と呼ばれる人だ。

当然、人格にすぐれた人だった。

 

あるとき、曹参の母親に

「曹参が人を殺したそうだ」と告げる人がいた。

お母さんは、そんなことを信じなかったが、二人、三人と同じことを言う人が現れると、それを信じて大慌てをしたそうだ。当然かんちがいした、誤報だったんだけど。

 

たくさんの人が同じことを言うと、それを信じてしまうのは今の世も同じだね。

 

あんまり、昔の人を笑えない気がする。

 

今日は、あらすじだけ。

ここまでにする。