とーと通信

50代後半の父親が息子に語るブログです。よろしければご覧になってください。

唇亡歯寒(しんぼうししん)〜1

とーとです。

 

今年も残り少なくなりました。

 

数少ない読者の皆様に感謝申し上げます。

おかげで、このブログも、間隔をおきながらも、細々と続いています。

 

また、新しい年がやってきます。

先輩方には叱られそうですが、体と頭がいつまで保つのかなあ。

とにかく、タバコも吸わず、晩酌もせず、ギャンブルもせず、ゴルフや釣りもせず、息子とラーメン食べるのが唯一の楽しみです。

ラーメンのスープまで飲み干せる体が保てなくなるのと、息子に相手にしてもらえなくなるのとどちらが先なのだろうと、悲観的な気持ちになってしまう年の瀬です。

まあ、今のところ、美味しくいただけていることを、感謝して生きていくべきなのでしょうね。

明るく 楽しく

 

今回は、早めに本題に行こう。

 

「唇亡歯寒(しんぼうししん)」

「唇滅びて歯寒し(くちびるほろびて、はさむし)」と言えばわかる人はわかるよね。

 

2つの話があって、どちらが原典なのかとーとにはよくわからないので、2つとも紹介する。

多分それだけで、今回は終了すると思う。

脱線は次回しよう!

いつになるかは、相変わらず未定だけど。

 

episode1

「晋(しん)」という国が「虢(かく)」という国を攻めようとした。

そのためには、間にある「虞(ぐ)」という国を通らなくてはならない。

そこで、「晋(しん)」は、王様の宝物である名馬と璧を「虞(ぐ)」の王様に贈って、道を通らせてもらうようお願いした。

「璧(へき)」は、以前「和氏の璧(かしのへき)」で説明したけど、ざっくりいって宝石のこと。

すごいお宝だったから、最初は「晋(しん)」の王様は、それを手放すことを渋ったらしいが、家来に

「外の倉庫に置いてあるようなものですよ」

と説得されて、名馬と璧とを贈ることを承知した。

 

宝物を受け取った「虞(ぐ)」の王様は、喜んで、自国の道を「晋(しん)」の軍隊が通るのを承知しただけでなく、自分の国もいっしょになって、「虢(かく)」を攻めた。

1度目に「虢(かく)」の主要都市を滅ぼして、「晋(しん)」は、再び道を借りることを要請した。

 

「虞(ぐ)」の王様がこれを認めようとしたときに、家臣がいさめて言った。

「『虢(かく)』は、この国を守る壁のようなものです。『虢(かく)』が亡びれば、この国も必ず同じ道をたどるでしょう。『頬(ほお)とあごの骨は互いに持ちつ持たれつである。唇がなくなれば歯が寒さに耐えられず凍えてしまう。』と言われています。『唇歯輔車(しんしほしゃ)』というのは、我が国と『虢(かく)』との関係なのです」

 

「虞(ぐ)」の王様は、このいさめを聞かず、再び「晋(しん)」に道を通らせてしまった。

いさめた家臣は、家族を連れて、「虞(ぐ)」から出国してしまったそうだ。

 

「晋(しん)」は、「虞(ぐ)」の道を借りて「虢(かく)」を滅ぼした後、帰国の途中で、「虞(ぐ)」を攻めてこちらも滅ぼしてしまった。

 

先に贈った名馬と璧を取り戻した「晋(しん)」の王様は、

馬がたくましくなっているのを喜んだという説と、馬が老いているのを嘆いたという説とがあるけど、とにかく、2つの国を滅ぼして自国の領土を増やしたことは確かだ。

ただ、この頃の中国の国というのは、城郭に囲まれた都市と、そこに属する人民の集合体みたいなもので、「面」というより、「線」でつながっているようなものだったようだから「領土」という表現はあたらないかもしれないけど。

 

episode2

 

episode1の時代から長年経過すると、「晋(しん)」の国は分裂する。

「知(ち)」「韓(かん)」「魏(ぎ)」「趙(ちょう)」の大きく4つの家の勢力に分かれるが(他にもあったようだけど)、最も力があったのが「知(ち)氏」で、「韓(かん)氏」と「魏(ぎ)氏」とともに「趙(ちょう)氏」を攻めていた。

滅びる寸前となった「趙(ちょう)」の国の家臣は、ひそかに「韓(かん)氏」と「魏(ぎ)氏」の当主と合って説得した。

「唇が亡びれば歯は寒くなり凍えてしまいます。「趙(ちょう)」が滅んで「知(ち)氏」の力が大きくなれば、次に滅ぼされるのはあなたがた、いずれかの国でしょう」

これに納得した「韓(かん)氏」と「魏(ぎ)氏」の当主は、「知(ち)氏」を攻めることにした。

 

しかし、この裏切りに気付いた「知(ち)氏」の家臣(一族?)がいた。

それを「知(ち)氏」の当主に伝えたが、

「『趙(ちょう)』を滅ぼして、その領地を3つの家で分けようとしているのだ。もうじきその領土が手に入るというのに裏切るわけがない」

そう言って退けた。

 

家臣は、

「それでは、裏切りを防ぐ確実な方法があります。「韓(かん)氏」と「魏(ぎ)氏」の有力な家来に、「趙(ちょう)」を滅ぼした後に領土を分け与える約束をすることです」

そう提案した。

しかし、「知(ち)氏」の当主は

「そんなことをしたら、こちらの取り分が減ってしまう」

そういってとりあわなかった。

 

結果、「知(ち)氏」は、「韓(かん)」「魏(ぎ)」「趙(ちょう)」の3つの国に急襲されて、滅びてしまった。

 

以上。

 

疲れた‥。

 

やたらと、国の名前が出てきて読みにくかったと思う。

固有名詞はなるべく出さないようにしているのだけれど、「A国」とか「B国」とかするのも味気ないし、かえってわかりにくと思って、あえて、実際の国名で紹介した。「N国」なんて出てくるとますます混乱するね。

 

紹介だけで大量のエネルギーを消費して、カラータイマーが点滅をはじめた(古い!)

 

脱線は次回に譲り、風呂入って寝ることにする。

 

今日はここまで。